
2025.03.25
事例紹介/ポリプラスチックス:ロール別デジタルリテラシー教育を推進
フューチャー株式会社は、2024年5月からポリプラスチックス株式会社のデジタルリテラシー研修を支援しています。
※本記事は2025年3月に行った取材をもとに構成しています。
取組み概要
お客様とともにつくりあげるロール別デジタルリテラシー研修
フューチャーでは、ITの実装をともなうコンサルティングだけでなく、戦略コンサルティングによるお客様の支援も行っています。
ポリプラスチックス様は、1962年創業のエンジニアリングプラスチック専業メーカーです。
2024年度に支援したのは、データドリブン経営実現のためのロール別デジタルリテラシー研修の企画運営でした。「継続的な企業変革に向けた文化を醸成すること」をコンセプトに、お客様と共に研修をデザインし、マインドセットを促しました。
東京本社と富士工場(静岡県富士宮市)において開催した研修には、延べ150名ほどの社員の方々が参加されました。
講師はポリプラスチックスICT統括部の方々とフューチャーグループで企業の変革を牽引しているコンサルタントが担当しました。フューチャーのデジタル領域の知見をもとに、具体的な事例を交えながら、変革に必要な「スキル」「マインド」を実践的に習得する研修コンテンツを半年にわたり提供しました。
研修コンテンツは定型のものではなく、ポリプラスチックス様が定義するロール別の役割とあるべき姿にフィットするよう当社にて案を作成し、ICT統括部の方々との密にディスカッションを重ねて練り上げていきました。研修開始以降もアンケートの結果をもとに受講者の反応を確認しながら、より職場で役立てることができる内容へブラッシュアップを図りました。
研修のゴールは「メンバー及びリーダー層のマインドチェンジ」でした。問いを立て仮説を持つことの習慣づけを促し、フェーズに応じてディスカッションの時間を多く設けるなど、お客様とともにプログラムをデザインしていく「伴走支援」で人材育成を推進しました。
お客様のコメント
デジタル部門が牽引するだけでなく、「現場発」で変革・改善が進む文化をつくる
ポリプラスチックス株式会社 ICT統括部 部長 押手 孝太様
ICT統括部はデジタル部門としてDXのための環境づくりに5年ほど取り組んでおり、その中でデジタルリテラシー研修の企画を立ち上げました。
企業の変革において重要なのは、組織の風土づくりだと思っています。文化を醸成するには、旗振り役の部署が推進するだけではダメで、ビジネスの現場である事業部門が自分ごととして捉え、推進していくことが重要です。
今回フューチャーとともに取り組んだ研修では「1. 実務に直結する教育」「2. 研修参加者の上司のプログラムへの巻き込み」の2つを軸にしました。現場に合わせた教育を提供するだけでなく、学んだことを上司の協力のもとですぐに実践してもらい、行動変容・業務成果を評価することで、自分自身で仮説を立て検証していく習慣の獲得を促しました。
取組みをつうじて、想像以上に多くの人たちが研修の主旨に本質的な理解と共感を示して参画してくれました。研修対象でなかった部門から「自分たちも参加したい」という声が上がるようになり、デジタルに関心の薄かった部門が危機感を持ってくれたりと、当初は簡単ではないと予想していた波及効果を想像以上に感じました。
二人三脚で伝え方をチューニング。回を重ねるほど前向きな意見が増加
ポリプラスチックス株式会社 ICT統括部 課長 岡本 崇様
パートナー選定はコンペでした。フューチャーの皆さんは、私たちの企業文化に対する理解力、想像力、対応スピードがトップクラスでした。コンペでは、ポリプラスチックスと想いを共有できるか、私たちが「受け入れられる」研修をデザインしてくれるかという点を重視しましたが、フューチャーから提示されるものにテンプレート感がなかったことで、私たちの想いが伝わっているんだなということを強く感じました。
研修では「共感・納得感」が生まれる進行を常に意識しました。正直に言えば、初回の段階では受講者のモチベーション・マインドセットともに決して高いとは言えない状態でした。しかし「もっと響く伝え方があるな」と感じたところはフューチャーと二人三脚で妥協なく改善していきました。回を重ねるほどにアンケートは建設的で前向きな意見に変わっていきました。
こうした研修は社員に受け入れてもらってなんぼです。フューチャーがパートナーとしてしっかり伴走してくれたことで意味のある研修を提供できましたし、社内リソースがほぼない状況でもパワーを保ってプログラムを推進し続けることができました。
自らテーマを設定してビジネス変革を起こせる人材を育てていく
ポリプラスチックス株式会社 ICT統括部 課長 平田 邦紘様
研修では、私も講師を務めました。ポリプラスチックスは真面目な気質の社員が多く、熱心に取り組んでいる事務局を見て自分ごと化してくれた人が多かったのかもしれません。
世の中が激しく変化する中、私たちが目指すべき文化のレベルも時々刻々と変わっていっています。ポリプラスチックスには、役職に関わらず、強い「想い」を持つ人を中心に仲間が集まって物事が進んでいく風土があります。物事がうまく進んでいく一方で、誰かの掲げた想いや仕組みにどこまで「みんな」が付いてこられるか、定着させられるかという点は、しっかりとケアしなければならない部分です。DXのための文化づくりは、ライフワークのように続けていく必要があると思っています。
次年度以降は、データ活用をはじめ、身につけたスキルをビジネスメリットにつなげていくフェーズに入ります。1年目は個のマインドに対するインプットに注力しましたが、ここからはアウトプットが問われます。次年度は「集めたデータを生かして企画が立てられる人材」の育成をテーマに、私たちらしい研修をデザインしていきます。
左から、ポリプラスチックス株式会社:平田 邦紘様、岡本 崇様、押手 孝太様、
フューチャー株式会社:Strategy Innovation Group 事業責任者 青木 晶子、中溝 惇宏
ポリプラスチックス株式会社 概要
代表者:代表取締役社長 宮本 仰
本社所在地:〒108-8280 東京都港区港南二丁目18番1号
設立:1964年5月(創業1962年6月)
従業員数(連結):2,383名(2024年3月)
資本金:30億円
業種:各種ポリマー及びプラスチック等の製造販売
ポリプラスチックス株式会社 公式サイト
Strategy Innovation Groupについて
フューチャー株式会社 Strategy Innovation Groupでは、お客様ごとに最適なアプローチ・体制を組み、「未来創造」「売上改善」「環境対応」「組織強化」「コスト効率化」「実行支援」の経営アジェンダを伴走型で支援することで、お客様の「変革」にコミットしています。